佐々木朗希投手が投げない? 高校野球岩手大会、勝てば甲子園出場が決まる試合で、佐々木投手はとうとう登板しませんでした。
国保洋平監督の配慮からでしたが、投げさせないという選択に、賛否両論、さまざまな意見が聞かれました。
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佐々木朗希投手が投げない!?
佐々木朗希投手は最後まで投げませんでした。25日岩手県営野球場での、全国背暈主権岩手大会決勝のことです。
勝てば甲子園出場が決まるこの試合、ブルペンに向かうことも、打席に向かうこともなく、決勝が終わりました。
大船渡は花巻東に2―12で敗れ、35年ぶりとなる代表の座を逃してしまったのです。
大船渡高校の甲子園出場の夢は破れてしまいました。
佐々木朗希投手はなぜ投げなかったのか?
佐々木朗希投手は、高校野球史上最速の163キロの玉が投げられる投手として、一躍有名になりました。
登板していれば、必ず勝てたはずです。
佐々木投手がなぜ投げなかったのかというと、それは国保陽平監督の判断でした。
肘に違和感の訴え
佐々木投手は24日の準決勝前に、医療班に右肘の内側に違和感を訴えていました。
その日は、登板に支障はなく、今大会一といえる9回完封で勝利するという、試合内容でした。
国保監督が故障に細心の気遣い
しかし、いよいよ甲子園出場が決まる試合となって、国保監督は、投げさせないことに決めました。
「故障の予防のため私が判断した」というのがその理由でした。
「どこかが痛いというわけではないが、故障の予防のため私が判断した。練習試合などと大会では負荷が違い、疲労は想像以上。この3年間の中で一番故障する可能性が高いと思った」
ということで、あくまで故障の予防ということで、登板させなかったということなのです。
佐々木投手コメント「甲子園は遠かった」
佐々木投手は試合後のインタビューで、投げられなかったことについては、数十秒黙ったのちにやっと
「監督の判断なので仕方ないです」
続いて投げたかったのではないか、と聞かれて
「高校野球をやっている以上、試合に出たい、投げたいと言うのはありました。
「甲子園は遠かったなと思います。行けなかったことは残念です」
しかし、佐々木投手は、監督の気遣いについては
「すごくありがたいことだと思っている」
とも話しました。
周囲の反応は?
この佐々木投手の登板を避けた、監督の判断と指示については、
観客席から、「甲子園さ行きたくねがったのか」という批判と、「そんな罵声を浴びせるのはやめろ」と擁護の声がそれぞれ上がりました。
試合後の関係者の声は、
中日の松坂大輔投手
「難しい判断だったと思う。甲子園に行きたかっただろうし、佐々木君という宝物を壊すわけにもいかないし……」
横浜の監督だった渡辺元智さん
「私なら投げさせた。本人の意向を聞き、できるところまでは、やらせるのが高校野球だ」
大リーグロイヤルズの大屋博行・国際スカウト
「米国の高校野球なら連投になるこの試合で登板することはあり得ない」
スポーツ評論家の玉木正之さん
「肩を壊してでも投げるという姿に感動してはいけない」
整形外科の専門医
ひじ、肩のケガに詳しい慶友整形外科病院の古島弘三医師は
「将来を見据えた英断で、他の学校の指導者も見習ったほうがいい。勝利第一にしてはいけない。休養が少ないとケガにつながる」
国保監督本人にも様々な思惑があったと思われます。
自分の率いた選手たちを、甲子園に連れて行きたかったことは間違いありません。
しかしそれでもまだ高校生の、佐々木投手の体調と将来性を何よりも大切に考えた、登板させないという今回の判断、責められるようなことではないと思います。
佐々木投手が投げる姿が見たかったのはもちろんですが、これからの活躍を目にする機会があると思いますので、故障に気をつけて、トレーニングに励んで欲しいと願っています。