京都アニメーションに恨みを持った男がガソリンをまいて放火、33人が亡くなった事件で、犯人の男が「小説を盗まれた」と供述していることがわかりました。
それとは別に、ネット上では京アニのファンたちの「バリサク動機説」というのが広まっています。
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京都アニメーション放火事件
目次
18日午後、京都のアニメ制作会社の「京都アニメーション」の3階建て建物に、恨みを持った男が侵入。
建物に入るなり、「死ね」と言いながら、ガソリンをまき散らし、すぐに放火しました。
吹き抜け構造のらせん階段は危険
建物の中には、75名ほどが仕事をしており、1階のトイレから救助された人もいましたが、多くはらせん階段を使って、屋上に逃げようとした人たちが、多く犠牲になったことが判明しています。
らせん階段で吹き抜けになっている建物の構造から、火と煙の回りが早かったとみられています。
京アニ従業員の死因は一酸化炭素中毒
なお、階段で亡くなった人の死因は一酸化炭素中毒というもので、建物が燃える時に一酸化炭素中毒がでる、それを煙と共に吸ったことが死亡につながったということです。
亡くなった28名は、らせん階段上に折り重なるように倒れていたということで、たいへんに痛ましい限りです。
京アニ放火犯人は埼玉在住の41歳男
この男性の名前は明らかになっておりませんが、埼玉在住の男、41歳ということです。
ガソリンは自分で台車で持ち込み、ライターは、放火のために、量販店で直前に購入したもののようです。
確保された男は全身にやけどを負い入院中で、麻酔で眠っている状態だということで、府警は回復を待って、事情聴取ができ次第、殺人と現住建造物等放火の容疑で捜査する方針です。
放火した犯人の動機は
放火した男は全身にやけどを負いながらも、駅まで逃走。京アニの従業員が後を追いました。
路上に倒れた男を、被害者と思った近所の人が救助。火のついたジーンズに水をかけるなどしていたところに、警察官が来て、身柄を確保。
「小説を盗まれた」
その際に、動機について、男が「小説を盗まれたから放火した」と供述したということです。
また、介助に当たっていた、近所の人は「パクりやがって」という言葉を耳にしています。
建物進入時に「死ね」と言っていたことと併せて考えると、京都アニメーションに恨みを持った犯行であることが推測できます。
「バリサク」動機説とは
またネットでは、放火犯人の動機について、以下のような推測が出回りました。
要約すると、犯人は数年前から2チャンネルの書き込みで有名だった、鉄ちゃんや、撮り鉄と呼ばれる鉄道愛好家ではないかとのことです。
この人物は「バリバリ順光でサクッとバリサク」という自作のキャッチフレーズを頻繁に投稿していたということです。
ところが京都アニメーション制作の「響けユーフォニアム」の中で、同じ「バリサク」という単語が使われた。
この場合の「バリサク」の意味は、楽器にちなむ「バリトンサックスソロ」というもので、写真に関するものではないのですが、犯人は、あるいはそれが写真の撮り方に関する用語として使われたと勘違いをして、京都アニメーションを襲ったのではないか、という推測です。
「殺害予告などのメール」ー京アニ社長
また京アニの八田英明社長は、数年前から殺害予告などのメールを受けていたと話しており、警察や弁護士に相談していたことも明かしていますが、同一人物かどうかも分かっていません。
いずれについても、本人は昏睡に近い状態ですので、確認は取れておりませんので、動機については回復を待つ必要があるでしょう。
京都市長が選挙演説で批判受ける
他にこの事件をめぐっては、京都市長が18日夜の参院選候補者の応援演説において、この事件に言及。
「火事は3分、10分が大事。選挙は最後の1日、2日で逆転できる」
と述べたことが、50人以上の死傷者を出した事件を支持拡大の材料に使ったとして、批判を浴びました。
市長は「一般によくある標語だ。誤解があったなら、今後気をつける」と謝罪をしました。
西川貴教さんが京アニのツイート削除
また、歌手の西川貴教さんが、事件後に
「誠に勝手ではございますが、京都アニメーションさんには、いちファン個人としては勿論ですが『けいおん!』『中二病でも恋がしたい!』など聖地巡礼で滋賀の観光に多大な貢献を頂いてきたので、なんとか僕で出来る事がないか考えていきたいと思います。何かご意見などあれば是非お願いします」
と投稿。
しかし、何者かに批判を受けたのか、その後、一連のツイートを削除。「居ても立っても居られず、このような場所で発信をしたことで、不快な想いをさせてしまい申し訳ありませんでした」と謝罪を述べるという一幕がありました。
背景に何があったのかは、はっきりしておりません。
逆に日本テレビのアナウンサー伊藤遼さん25歳が、現地のリポートに赴き、スタジオのアナウンサーから「アニメファン」とスタジオから名指しされた折に、
「私がアニメファンだからとか、被害にあったのが京都アニメーションの方々だからとかいう話ではありません。世界中の方々を笑顔にしてきた人たちが、このような事件で命を落としたことに悔しさと、そして犯行を起こした男に強い憤りでいっぱいです。二度とこのようなことがないように、原因究明が求められます」 https://www.j-cast.com/
とコメントしたことに、「報道する人としてプロ」「アニメファンの総意」と賛同と称賛の声が沸き起こるという一幕もありました。
今回の事件は、皆に愛されるアニメ制作会社が狙われ、一個人の行為によって多数の死傷者を出すという出来事を目の当たりにするというものでした。
私を含め、多くの方がショックを受けておられると思いますが、ネットでの書き込みなどの際は、落ち着いて対処をするように留意をした方が良いと思われます。
また、お亡くなりになった方のご冥福をお祈りするとともに、重症の方々のご回復を願ってやみません。