川崎市多摩区で小学生の児童ら19人が刺された事件で、亡くなった小山智史さんは外務省職員、ミャンマー語通訳官であったことがわかりました。
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川崎市殺傷事件あらまし
川崎市多摩区登戸新町の路上で、児童16人と女性が重軽傷を負い、小学6年の女児と外務省職員の男性が刺されて亡くなりました。
カリタス小学校のバス停で、岩崎容疑者がバスを待っていた列の小学生数十人に、車道側から刃物を持って、無言のまま、子どもたちの背後から突然襲ってきたという様子が伝えられています。
岩崎容疑者が子供たちに切りつけ、自分の首を差して倒れるまで、わずか十数秒の出来事でした。
刺された小山智史さんは外務省職員
小山さんは大学時代にミャンマー語を学び、2004年に専門職として外務省に入省。
入省後2年の語学研修後、文化の国際交流の企画などを担う広報文化外交戦略課に所属、外相など閣僚級以上の通訳を担う「通訳担当官」として、ミャンマーの日本大使館に3年勤められたといいます。
小山智史さんの死を悼む声
同省のサイトに掲載されたインタビューでは、民主化したミャンマーについて「数年前とはまるで別の国。自由を手に入れたという人々の思いがあふれています」と紹介。
この部署の人員は2名しかおらず、多忙な部署ながら、仕事に意欲を持って取り組まれる方でした。
「語学力は抜群で日本の外交にとって損失」と同僚の方が悼んでいます。
アウンサンスー・チー氏の通訳も
13年には、ミヤンマーの外装会談の通訳や、アウンサンスー・チー氏の来日時の京都訪問にも付き添いました。
スーチー氏からは「お菓子担当」に選ばれたということで、親しみのある存在でもあったようです。
小山さんのお子さんは無事
なお、小山さんのお子さんは、カリタス小学校に通っていましたが、無事だったということです。
小山さんはお子さんに付き添って、現場におられて被害にあいました。
他に6歳の女児が刺されて亡くなっています。深くお悔やみ申し上げます。
ミャンマーの方のコメント
日本に住むミャンマーの人たちが、小山さんのなくなった現場に花束を手向けています。
小山さんと親交があったというミャンマー人の マヘーマーさんは
「日本にとってもミャンマーにとっても大きな損失ではないかと思います」
と語っています。
岩崎隆一容疑者は自殺



岩崎隆一 中学生時の写真
岩崎隆一容疑者(51)は事件後に自分の首を包丁で切って救急車で搬送されましたが、死亡しました。
このことから、「拡大自殺」としての目的があったのではないかと言われています。
岩崎容疑者は近所トラブルも
岩崎隆一容疑者は現場から西に約4キロ離れた川崎市麻生区内に住んでいました。
近隣の人は「ごく普通の人」と話す人がいる一方で、道路にはみ出していた木の枝にぶつかったとして、家の人に怒鳴って文句を言ったという一面が伝えられています。
カリタス学園の会見
カリタス学園では、経営者他が会見を行いました。
その場に居合わせた教頭先生は、事件の様子を伝え、「何もできなかった」ことを保護者会で謝罪しましたが、わずか数十秒の出来事でもあり、保護者からは「できなかったのは誰も同じ」との擁護の声が上がりました。
動機は何か
岩崎隆一容疑者が自ら首を切って亡くなっているので、動機が何かなどの詳しいことはわかっていませんが、「拡大自殺」との見方があります。
動機他については、わかり次第お伝えします。