「チバニアン」への反対騒動、楡井久名誉教授が、データのねつ造を主塗油して、千葉県の地層「チバニアン」申請に反対。
楡井久氏が土地に賃借権を設定して「自由な立ち入りの証明」ができないため、期限の9月までに命名の申請できないと世界的な地層の認定がされないピンチとなっています。
貴重な地質時代の痕跡がせっかく見つかったのに、なぜこのような事態になってしまったのでしょうか?
スポンサーリンク
チバニアンは千葉県の地層
目次
「チバニアン」は、新たな地質時代を証明する、千葉市の地層「千葉セクション」への命名です。
この地層が、千葉県の市原市にあるところから「チバニアン」と名づけられました。チバニアンは 「千葉時代」という、年代の意味です。
誕生以来N極とS極の逆転を繰り返してきた地球で、その最後に逆転した77万年前の痕跡が確認できる世界的に希少な地層です。
20年前に発見されて、これまで研究が重ねられてきました。
チバニアンの命名決定で千葉県の地層が初の日本名に!チバニアンまとめ
「チバニアン」命名の最初で最期のチャンス
そこで、研究グループが、日本初の国際標準模式地としての認定を目指しています。
これが認定されれば、77万から12万年前の地質時代が、「千葉時代」の意味の「チバニアン」と名付けられることになります。
たとえて言えば、「ジュラ紀」「白亜紀」か、そういう時代の分類の名称に似ているもので、地質時代に日本の名前が初めて付けられる最初で最期のチャンスと言われています。
市原市が「チバニアン」を公有地化のはずが
市原市は、この世界的にも重要な地層のある「千葉セクション」を、公有地化しようとしました。



「久米宏ラジオなんですけど」より
ところが、「チバニアン」の命名に反対をする人が現れました。茨城大学名誉教授の楡井久氏です。
「千葉セクション」の土地に入れない?
そして、土地の所有者は、楡井氏と賃貸契約を結び、賃借権を設定。そのため、この土地は楡井氏個人の所有と同様の権利状態となり、市が管理しようとしてもできず、研究チームも「自由な立ち入りの証明」ができなくなってしまいました。
その場合は、「チバニアン」の申請そのものができません。
「チバニアン」申請の期限は?
チバニアンの申請は、今年の9月が期限です。
それまでに申請の書類が提出できないと、認定をしようと審査を待っている国際機関の委員会が解散してしまいます。
研究グループは「このままでは断念せざるを得ない。二度目のチャンスはない」と言っており、せっかく見つかった貴重な地学上の発見が、埋もれてしまうことになります。
楡井久名誉教授が「チバニアン」に反対
反対している人は 上の写真の楡井(にれい)久茨城大名誉教授。
元の地質に詳しく、かつて研究グループのメンバーとして、千葉セクションの研究に当たっていたのです。
古関東深海盆ジオパーク認証推進協議会がヤバい?楡井久は豊洲でもデマ?https://t.co/V9roUVCBEr#楡井久#チバニアン#千葉時代
— JUNIORジャーニー (@may_daigaku4) 2018年5月12日
ところが、楡井教授は、途中から研究グループを離脱。しかも、チバニアンの資料について、驚くべきことを主張する行動に出ました。
「チバニアン」は捏造?
楡井教授、現在は申請の資料を
「(地磁気逆転の根拠に)約2キロ先の別の地層のデータを使っており、捏造(ねつぞう)だ」
と主張。
地層を認定する団体であるGSSP審査の関係者へ文書を送って、申請を通らないように働きかけているというのです。
楡井教授が「千葉セクション」の貸借権を
そして、楡井教授は、千葉セクションの土地を所有者から借りている借主となっています。
10年間の賃借契約して賃借権を握っていますので、楡井氏の許可がなければ、誰もチバニアンのある土地「千葉セクション」には入れません。
楡井氏は市に応答せず
また、楡井氏は、市からの連絡にも応じておらず、市のふるさと文化課は「当惑している」と話しています。
楡井氏の主張には「根拠がない」
国債地質科学連合の審査委員長は、研究グループが申請しようとしている論文についてはは、「科学的な問題はない」としており、一方楡井氏の主張には「根拠がない」としています。
研究グループのメンバーの国立極地研究所の菅沼悠介准教授は「地球誕生からの歴史に、初めて日本の地名由来の名前が刻まれる機会なのに、とても残念だ」と話しているということです。
「チバニアン」がなぜトラブルに?
はっきりとはわかっていませんが、楡井久名誉教授は最初は研究に加わっていたというので、その中で研究者同士のトラブルが生じ、反対に転じたのではないかと言われています。
世界的な発見ですので、発見したのが楡井教授本人ではなく、グループ内の別な人物であったとして、妨害する行動に出たとの推測がなされています。
双方の言い分は
チームの菅沼悠介・極地研准教授は
「データに全く問題はなく、捏造という指摘は事実無根。審査を妨害されている」
楡井(にれい)久名誉教授の方は、
「(地磁気逆転の根拠に)約2キロ先の別の地層のデータを使っており、捏造(ねつぞう)だ」
とした上で、
「過去にドーピングをしたスポーツ選手が追放されるのと同じだ。チバニアンは諦めた方がいい」
と話しているということです。
トラブルを研究者間の相克と推測する人もいます。
「チバニアン」審査中断 国内別団体が異議 https://t.co/N7IVTanEb9
どうやら狭い業界でのいがみ合い(嫉妬?)の様相
名誉教授の側にはチバニアン認定でコンクリ階段設置が問題視、批難される恐れがある→妨害の可能性も?
「チバニアン」斜面に見学用コンクリ階段 市は困惑https://t.co/eKqpnt3lqR pic.twitter.com/2LNTSx2RLb
— pingüino (@sakura_daemon) 2018年5月11日
チバニアンの場所
チバニアン 地球磁場逆転地層
所在地:千葉県市原市田淵1898
チバニアンは上記の場所にありますが、私有地のままとなっています。
上に記した通り、「自由な立ち入りの証明」という条件を満たさないために申請ができない状態です。
期限間近ですが、大切な研究の成果であり、世界的にも貴重な「チバニアン」の命名に関わる問題です。
何とか交渉をするなどして、認定に向けての働きかけを続けていただきたいと願っています。