東名あおり運転の恐怖 長女の涙ながらの証言 同乗していた女性は石橋被告が「キレると思った」 - まるまる録

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東名あおり運転の恐怖 長女の涙ながらの証言 同乗していた女性は石橋被告が「キレると思った」

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神奈川県大井町の東名高速で昨年6月、一家4人が乗るワゴン車を「あおり運転」で停車させ、大型トラックによる追突事故で夫婦2人が死亡、危険運転致死傷罪などに問われた石橋和歩被告(26)の第2回公判では、夫婦の長女(17)が証人として、事故の状況を涙ながらに語りました。
長女の賢明な証言は、あおり運転とそのあとのやりとりがいかに恐ろしいものであったかが伝わってきます。

また、石橋被告と同乗の女性も事故に巻き込まれましたが、事故時の様子を語りました。

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東名あおり運転事故時の様子

石橋被告は昨年6月5日午後9時半すぎ、パーキング エリアで自動車整備業の萩山嘉久さん(当時45)から車の止め方を注意されて腹を立て、嘉久さんの妻友香さん(当時39)が運転するワゴン 車を時速約100キロで左側から追い越し、前に割り込んで減速しました。

それを4回繰り返し、減速時の車間距離はわずか4mとなり、とうとう、高速道路の追い越し車線上に、友香さんが車を停車させることとなりました。

その時の様子を、一緒に車に乗っていた長女が次のように証言をしました。

長女の証言

長女は事故時に助手席に座っていました。運転席が友香さん、、嘉久(よしひさ)さんは次女と共に後部座席に座っていました。

その証言によると、

「ぶつかってしまうかもしれない。今まで見たことない運転で、父母が焦っていたので大変だと思った」

2台の車が追い越し車線に停車。停車時に長女は

「逃げられる手段はないと思った」

そして、萩山嘉久(よしひさ)さんは「俺が言う」と言って、ワゴン車のスライドドアを開けました。

そして石橋被告に謝ったと言いますが、石橋被告は「殺されたいのか、高速道路上に投げてやるぞ」などと怒鳴って、萩山さんの胸ぐらをつかみました。

石橋被告の弁によると胸ぐらではなく、腕であり、石橋被告は、萩山さんを車の外に出そうとしたようです。

嘉久さんはいったん車内に押し込まれた形になり、家族旅行のお土産の辺りに倒れ込んでいるのが、助手席に座っていた長女に見え、それを見た長女は「お父さんが殺されてしまう」と思ったと言います。

そして、石橋被告が腕をつかんで、嘉久さんを車外に引っ張り出そうとしたので、長女はそれを止めようとして、「やめてください」と言いながら、嘉久さんの腕をつかんで、車内にとどめようとしました。

長女がパニックになり大声で泣き出し、揉み合いを見て、夫を助けようと友香さんが運転席のドアを開けようとした、そこまでは憶えているそうです。

停車時間は、およそ2分間とされています。

後続車の大型トラックが追突

そこで、突然車が揺れて、前に進む感覚がした。車から身を乗り出していた嘉久さんと、車を降りようとしていた友香さん、二人ともが「いなかった」といいます。

「何が起きているのかはわからなかった。いろんな不安がよぎった」

そして、長女も体を打って動けず、次女に車の外を見るように言った。次女も血を流していましたが、その状態で外を見て、誰かが倒れているということはわかったが、父母かどうかまではわからなかった。

二人とも両親が亡くなったことを知ったのは、それより後、おそらく救出されて後のことであったようです。あまりにも突然のことでした。

一度に両親を失う

「二度と会えないという感じが、もう……なんか二度と会えないんだと思って、悲しくなりました」

二人は、一瞬にして、両親2人を失ってしまったのです。

長女は

注意しただけで怒ってしまうのは不思議でくだらない。今後、一切しないでほしいです

と述べています。また、あおり運転については、

「世の中には、まだあおり運転があるから、少しでも減らすために、重い刑罰にしてほしい」

との希望を述べました。

これらの証言は、石橋被告の居る法廷ではなく、別室から中継する「ビデオリンク方式」で行われました。おそらく、精神面の負担を考慮してのことでしょう。

石橋被告と同乗していた女性の供述

また、一方で、事故時に、石橋被告と同じ車に乗っていた女性がいることもわかりました。その女性の供述調書も公判で読み上げられましたが、その内容は次のようなものでした。

石橋被告が、嘉久さんから注意を受けた時「和歩がキレると思った」。それはこれまでも何度も同じようなことがあったからだといいます。

「それまでも何度も同じことがあった。信じてもらえないかもしれないが、キレていない時は石橋被告は穏やかで法定速度も守る。私はいつまでこんなことをするのとなだめるのに必死だった。石橋被告は一度頭に血が上ると周囲の声が聞こえなくなる」

女性は、石橋被告が嘉久さんに詰め寄っている時にも、脇に立って「くだらん、何回同じことするの」と説得。「子どもがおるけん、やめとき」といったところで、ようやく石橋被告は冷静になり、自分の車に戻ったといいます。

そこへ後続車が追突。この女性はそのあとの記憶がなく、気がついたら病院だったということです。車外にいた女性も事故に巻き込まれた様子です。

これらを読んで、命が助かった人たちにとっても、追い越し車線で大型トラックの追突が、いかに大きな衝撃をもたらすかが想像できます。

まとめ

長女はまだ17歳、姉妹にとっては、思い返すことも、たいへんなことだったろうと胸が痛みます。

何もトラブルがなければ、一家はそのまま帰宅できるはずでした。しかし、その帰途で、姉妹の両親は二度と帰らない人になってしまった、それきり、父母には会えなくなってしまったのです。

事故がなんとむごいものか。そして、高速道路の車線に停車するということは、何があろうが絶対にしてはいけないことです。

ただ一人の人間の「くだらない」怒りのために、人が亡くなるということがどういうことか、長女の証言を読めば、続く言葉がありません。

しかし、弁護側は「無罪」を主張。この公判の判決は、14日に行われます。

 

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