現代の寓話 孤独を扱う大臣に思い出す孤独死を遂げた叔父のこと - まるまる録

ニュース 未分類

現代の寓話 孤独を扱う大臣に思い出す孤独死を遂げた叔父のこと

更新日:

おとぎ話のようなニュースはイギリスで実際に任命された「孤独担当相」。
「一日駅長」のような臨時のイベントかと思ったがそうではない。

英国、孤独担当大臣を新設 900万人以上孤独、対策へ

スポンサーリンク

人口6560万人の英国には孤独を感じている人が900万人以上いるとされ、友人や親戚と1カ月以上会話していないお年寄りは約20万人と報告されている。今後、研究や統計を踏まえ、孤独をなくす政策を練る。

ネットの新聞には載っていない部分。

孤独な人は社会的なつながりがある人に比べて天寿を全うせずに亡くなる可能性が50%も高い。孤独は、肥満や1日15本の喫煙以上に健康に悪影響があると指摘している。

以前、親のいない子供と親のいる子供との成育の比較で、同じ環境、同じ栄養分の食事で同じように生活させても、親のいない子供は成長をしないと読んで衝撃を受けたことがある。

精神的なものが、身体的な部分にも何らかの影響を及ぼすということなのだろうが、孤独が一つの症候として肥満や喫煙と並んでいるのは奇妙な気もする。

その流れで行くと、該当する場合の死因はたとえば「心不全及び孤独」ということになったりもするのかもしれない。

私の叔父は昨年、孤独死といわれる状態で亡くなった。
母は「誰にも知らせないで弟は偉かった」と言ったことがある。

母の家は不思議なくらい互いに愛惜の念を持たない一族だった。既に兄弟のつき合いは絶えていた。窮状を訴えたくても訴えられなかったのだろう。それは褒められるようなことではない。

叔父の枕元には携帯電話が置かれていたが、既に回線はつながっていなかった。金がないため入院を拒んだようにも聞いている。

叔父は離婚をしていたので、あらゆる手立てをたどって叔父の息子を探した。
やむなく先に火葬にした遺骨を渡したいというより、母自身が負担した火葬費用に重ねて、埋葬の手間と費用を負いたくなかったからでもある。

5歳の時に会ったきりだった叔父の息子が遺骨を引き取ることに同意し、身内にもお会いしたいと言って、母の家を訪ねに来た。父のなく育った息子は、妻と二人の子供を連れていた。

母は甥の中に、検視で確認したばかりの弟の面影を、そして叔父の子は、叔母である母の面に、幼くして別れた父の面影を探したであろう。

血の絆を持つ者同士は、もつれもつれてふと引き合わされるように出会うことがある。叔父の息子、私からするといとこだが、私が戸籍をたどって居所を探し当てたのは、5歳の時の彼の写真が枕元の叔父の定期入れに入っていた、ただそれだけを伝えたいというのが理由であった。

話が済むと、母がピアノを弾いて、叔父を送るための賛美歌を歌った。息子と妻はその歌に耳を傾けた。そうして、骨となった叔父は、生前は会うことのかなわなかった息子の腕に抱かれていった。

-ニュース, 未分類

Copyright© まるまる録 , 2018 All Rights Reserved Powered by STINGER.